目的別ノンリニア編集システム構築術 ビデオキャプチャ再生ボードを含めて,選定時に注意しなければならない点を挙げる。読者の制作環境に合わせて,(A)オンライン編集(本編集)用,(B)マルチメディアコンテンツ制作用,(C)オフライン編集(仮編集)用,という順番で見てみよう(表3)。 |
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表3●ビデオキャプチャ再生ボード必要条件 |
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■A−オンライン(本編集)用 ここでは,ビデオパッケージの完パケ制作用としてノンリニアシステムを見た場合に,必要となる集件をみてみよう。 (1)最終完パケの画質を満足させるべき画質クオリティの確保 オンライン編集で最も重要になってくるのは画質である。この画質のチェックは自分の目で見た方が確実だ。特に高価なシステムを組む場合は,販売店に見慣れたビデオ素材(ベーカム以上のもの)を持参し,デジタイズとビデオ出力をやってもらい画質のチェックをした方がいいだろう。この画質の目安として,カタログ上ではビデオ信号の圧縮率で判断することができる。 |
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*キャノン端子:業務用ビデオのオーディオ端子の形状,仕様のこと。別名バランス(平衡)端子とも言う一般的に使われるRCAピンはプラス(+)とマイナス(−)だが,キャノン端子はこれらを外部ノイズから守るシールド線の3つの線を独立した線,端子でやり取りする。したがってノイズに強い。形状はオスとメスに別れており,接続時はロックされる。一般的にキャノン端子を使った業務用のオーディオレベルは一般のレベル(-10db)より高く,+4dbが用いられているので注意する。また,日本とアメリカではオス,メスが逆なので注意が必要。 *ゲンロック:映像に同期することをゲンロックという。リファレンス信号またはほかのビデオ信号に同期させることで,ビデオ機器による映像の合成が可能となる。 *GPI信号(General Purpose Interface:ビデオ編集コントローラがスイッチャに対して送るトリガー信号をGPI信号と言う。ノンリニア縮集機を既存のビデオ編集システムに導入した場合,ノンリニア編集機がこのGPI信号入力を持っている場合には、ビデオ編集コントローラのGPI信号で,ノンリニア編集機のトリガー(スタート)が行える。 |
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■B−マルチメディアコンテンツ制作用 マルチメディアコンテンツ制作用としてQuickTime(QT)ムービーなどの制作をする場合を考えてみよう。 ●フルサイズ(640×480),フルモーション(フルフィールド),フルカラーの取り込み再生ができるか ●S端子(VC)の入出力をサポートしているか ●オーディオの入出力を装備しているか。その際のサンプリングは16ビットに対応しているか |
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ビデオキキャプチャ再生ボードのビデオ出力 ところで,ビデオキャプチャ再生ボードは機種によって,NTSCのみの出力を有するものや,コンピュータモニター用のRGB出力とNTSCを同時に行えるものや,どちらかを切り替えて使用するものがある。 |
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付属ソフトや使えるソフトを調べよう マルチメディアコンテンツ制作者にとっては,制作中にいろんなソフトを使い分けるため,できるだけ多くのソフトを使える環境を構築したい。 |
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■C−オフライン編集(仮編集)用 さて,ノンリニアシステムを映像用のオラインシステムとして使用する場合の注点,及び最低条件を考えてみよう。この合,完パケは編集スタジオの機材を使用て制作することになる。そのため,EDL出力するまでのベストな環境を構築するが目的だ。 (1)フルモーション(フルフィールド)の入出力が可能か? 映像用のオフライン機として使用する場合,上記1〜3は必ずクリアしておかなければならない。そして,将来に向けて,オンラインの画質での編集ができるようにアップグレード可能なようにしておけばなおさらいいだろう。 |
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ノンリニアビデオ編集完全ガイド2000 |