■Premiereを使った効果的な映像編集 では実際の映像編集をアドピシステムズのノンリニアビデオ編集ソフト「Premiere」を使って行ってみよう。 |
図18●ノンリニア裔集の基本的な作業の流れ |
図17●ビデオ編集ソフト「Adobe Premiere」のインタフェース |
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(1)映像の取り込み 映像を取り込む場合の注意事項は,ハードウエアのスペックを知り,無理のないデータ転送レートで耽り込むことだ。最近のパソコンに使用されているハードディスクなら10Mバイト/秒前後の転送速度が確保されてるものが多いので,DV映像や1/3圧縮くらいのMotionJPEGであれば問題なく使用できるだろう。使用しているパソコンやハードディスク,ノンリニアビデオボードのスペックを知り,適切なデータで入力することが大切なのだ。 |
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図19●素材映像の取り込み |
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(2)使用する映像をプログラム内にインポートし,映像の不要な部分をトリミングする。 取り込まれた映像はプロジェクト内のビンウィンドウに表示されるが,すでに取り込まれた映像をプロジェクトに呼び込むには「呼び込み」メニューから映像ファイルを呼び込む。プロジェクトに取り込んだ映像はモニターウィンドウの左モニターで確認できるので(図20),編集に必要な映像かどうかを確認し,ブレている部分や,余計な部分をトリミングする。 |
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図20●モニターで素材映像を確認する余計な部分はトリミングしておく |
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(3)必要な順番でタイムライン上に並べ,さらに映像の不要な部分をトリミングする。 まず,ミュージッククリップをタイムラインに並べる。続いて使用したい映像をタイムライン上に並べていく(図21)。やり直しは何度でもきくから,恐れずにすべての映像を一気に並べてみよう。映像が余ったり足らなかったりするかもしれないが,その状態で一度再生し,音楽と映像のイメージをつかもう。
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図21●素材をタイムライン上に並べる。最初のうちは、とりあえず並ペてもよい。(左上) 図22●作品の流れに不要な部分をトリミングする (右下) |
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(4)映像のスピード調整なとを行う 必要に応じて映像のスピード調整をしてみよう(図23)。スローモーションや,ハイスピードは映像に変化を付けてくれる。 |
図23●映像のスピード調整 |
(5)場面転換にトランジション効果を付ける。 シーンとシーンの場面転換にトランジション効果をかけてみる。オーソドックスなクロスディゾルブを始め,ワイプやDVEなど自分がイメージするエフェクト効果をどんどんかけてみよう(図24)。ミュージックビデオの場合,アート的な要素が大きいものは鋭利槻念にとらわれることはないので,自分のセンスを信じて効果をかけてみることだ。ただし,やりすぎは品のない作品にしてしまう恐れがあるので注意しよう。 |
図24●トランジションエフェクト色々あるので,試してみよう。 |
(6)合成を行う トランジション効果以外にも,映像そのものにエフェクトをかけることができる。ブルーバックの映像を使用したクロマキー合成や,フィルタ効果,また単純な色調調整など,自分の求める映像を作ってみよう(図25)。さらに凝りたい時は,AfterEffectsなどの合成ソフトも試してみるとよい。 |
図25●合成やフィルター効果をかける 上左のブルーバックで撮影した素材画像を元に,クロマキー合成(上右)をしたり,様々なフィルタをかけることができる(下)。 |
(7)タイトルを入れる 映像が完成してくると,作品の前部に作品タイトルを,映像の最後にスタッフロールを入れてみると,作品としての完成度が高まる。Premiereが標準で持つタイトル機能はそれほど高機能ではないが,一般的なことはできるのでいろいろ工夫してみよう(図26)。他のソフトと連携してみるのもいいだろう。 |
図26●タイトルの作成 Premiereのタイトル機能でも,基本的なことは一応できる。物足りなければ,ほかのソフトも試してみよう。 |
(8)効果音・BGM・ナレーションを入れる。 必要に応じて効果音を入れたり,アフレコなどを行うのも作品として面白くなるだろう。 |
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(9)出力(テープまたは,CD−ROMなど) 作品が完成したら,ビデオテープかCD−ROMに出力してマスター映像を完成させる(図27)。 |
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以上が大まかな映像制作の手順であるが,ノンリニア編集のよさは,失敗を恐れず何度でもチャレンジできるところにある。初心者が陥りやすい失敗は基本的なことをおろそかにしていることによるものが多いので,基本を押さえ,自分のセンスを信じて大胆に映像制作にチャレンジしてほしい。 |
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ノンリニアビデオ編集完全ガイド2001 | |
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