![]() |
| ||||
|
|||||
コンピュータグラフィックスス(CG)の技術は近年ますます進歩を遂げている。そして最近のテレビや映画を見ていると,すべてをCGで作ったものだけではなく,実写とCGあるいは実写同士が実に巧みに合成された映像が使われている。これらの合成映像は一昔前の映像とは違い,どこで合成が使われているか見分けがつかないほどである(図1)。実はそこにはディジタル映像処理技術がふんだんに使われているのだ。 |
|||||
★ハイエンドのノンリニアシステムも低価格化が起こっている。 最近発売されたマイクロソフトのSoftimage! DSのシステム価格は17(00万円だ(写真2)。 |
|||||
![]() 図2 マイクロソフトのSoftimage|DS |
|||||
![]() 図3 パソコンでディジタル合成やディジタルエフェクトができるAdobe After Effects |
|||||
![]() 図4 Macintoshベースのノンリニア編集システムMedia100の画面 |
|||||
![]() |
|||||
■オフラインとオンラインという2つの作業が必要な従来のビデオ編集 従来のテープによるビデオ編集について少しお話ししよう(図6)。通常,本編集(オンライン編集)の前には仮編集(オフライン編集)を行う。オフライン編集は,オンライン編集を効率よく行うためだ。もちろん本編集を行う編集スタジオの料金を安く抑える目的もある。 |
|||||
★タイムコード:複数のVTR同士や,VTRとMTR(マルチトラックレコーダ)などの他の機械の間で同期を取る目的で使われる同期信号の一種で,通常はアメリカのSMPTE(Society
of Motion Picture and Television Engineers)が規格化したSMPTEタイムコードを指す タイムコードはビデオ編集の際に各フレームのテープ上での絶対位置を知らせるために付けらわた通し番号のようなもので,24時間表示で00時00分00秒00フレーム”という形式で絶対時間が記録される。 また,タイムコードにはLTCとVITCという2種類の記録方法がある。LTCは,テープが動いているときには記録したり読み込むことができるがテープが止まっていると記録や読み込みができない。VITCは映像の垂直ブランキング(つまりヘッドの回転方向)に記録されるので,テープがスローやスチル再生時でも読みとることができる(ヘッドは常に回転しているため)。 通常VTRではLTCとVITCの両方を記録して使用するが,オーディオ関係のアナログMTRはVITCを記録できないので,これらとの同期にはLTCを使用する。 ★lN点OUT点;編集した一つの素材の始まりをIN点,終わりをOUT点という。 ★EDL:Edit Decision Listの略,先に述べたエディットシートを基に編集コントローラを使用して編集した編集点などの最終決定データのこと。EDLにはCMX,GrassVallay,Sonyなどの異なったフォーマットが存在する。通常フロッピディスクを使う。 |
|||||
図6 従来のビデオ編集の提影から編集までの流れ | |||||
(1)撮影![]() |
(2)キヤラ出し(ワークテープ作り)![]() βカムなとのVTRは映像にタイムコードを表示することができる。この映像を用いて,1/2(VHS)テープにダビングする。 |
||||
(3)オフライン編集![]() ワークテープを素材こしてオフライン編集を行う。トータル時間が決ま っている場合は,決められた時間内におさまるように編集を繰り返す。 |
4)本編集前の合意 プロデューサーや代理店,クライアントにオフラインテープを見せ,本編集前の合意をとる。合意がとれなかった場合,再度オフライン編集のやり直し。 (5)シート出し ![]() オフライン編集したテープを再生しながら、映像のlN点0UT点をエディットシートに書き出す。これによリ,どの素材のどこの場所が,どの順番で並んでいるかを知ることができる。 |
||||
(6)オンライン編集 送り出しVTRから再生された映像は,スイッチャで切り換えられ、録画VTRで録画される。
|
|||||
|
|||||
図7●アセンブル編集とインサート編集 | |||||
アセンブル編集 ![]() |
アセンブル編集は,順次編集しながら映像と一緒にタイムコードを記録するので,タイムコードがとぎれないように,END点は本来のOUT点より長めにとる。 | ||||
インサート編集 ![]() |
インサート編集は,すでにマスターテープにタイムコードが記録されているので,マスターのどの位置にでも映像や音声を挿入することができる。 | ||||
![]() |
|||||
日経CG1998年1月号 |