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昨年末から,1月,2月にかけて,異常に忙しい日々を送った。そのお陰で,この原稿も遅れに遅れて編集部にご迷惑をかけてしまった。また,今回予定していたソフトウエアについての記載も次号以降にすることを重ねておわびしたい。 さて,今回は購入する前に知っておきたい,ビデオ圧縮/伸張ボードの条件や注意点をまとめてみた。 |
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■ビデオ圧縮/伸張ボードの選び方 安価なビデオ圧縮/伸張ボードには,Macintosh用には,インターウエアのCinema Gearがあり,Windows用にはカノープスのpower
Capture Pro(図1)がある。また,両方で使えるものとしてmiro社のmiro VIDEO DC30(図2)やQuadrant社のQ-Motion
PCI,Truevision社のBRAVADO1000などがある。 |
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A-オンライン(本編集)用 ここでは,ビデオパッケージの完パケ制作用としてノンリニアシステムを見た場合に,必要となる条件をみてみよう。 |
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キャノン端子:業務用ビデオのオーディオ端子の形状,仕様のこと,別名バランス(平衡)端子とも言う,一般的に使われるRCAビンはプラス(+)とマイナス(−)だが,キャノン端子はこれらを外部ノイズから守るシールド線の3つの線を独立した線,端子でやり取りする。したがってノイズに強い。形状はオスとメスに別れており,接続時はロックされる。一般的にキャノン端子を使った業務用のオーディオレベルは一般のレベル(-10db)より高く,+4dbが用いられているので注意する。また,日本とアメリカではオス,メスが逆なので注意が必要。
ゲンロック:映像に同期することをゲンロックというしリファレンス信号またはほかのビデオ信号に同期させることで,ビデオ機器による映像の合成が可能となる。 GPI信号(General Purpose Interface):ビデオ編集コントローラがスイッチャに対して送るトリガー通信をGPI信号言う。ノンリニア編集機を既存のビデ編集システムに導入した場合,ノンリニア編集機がこのGPI信号入力を持っている場合には,ビデオ編集コントローラのGPI信号で,ノンリニア編集機のトリガー(スタート)が行える。 |
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■B-マルチメディアコンテンツ制作用 マルチメディアコンテンツ制作用としてQuickTime(QT)ムービーなどの制作をする場合を考えてみよう。 フルサイズ(640×480),フルモーション(フルフィールド),フルカラーの取り込み再生ができるか この項目は,CD-ROMタイトル用のムービー制作に必須ではないが,ビデオ信号を忠実に取り込むには必要最低条件だ。決してクリアしておく必要はないが,将来的なことも考慮すると,是非クリアさせておきたい。 S端子(Y/C)の入出力をサポートしているか 高画質での取り込みには最低S端子の入出力が必要だ。最近のものはほとんどS端子入出力を持っているので問題ないだろう。そして導入後は,必ずS端子を使用してもらいたい。低価格帯のボードにはS入出力に比べ,コンポジット信号での入出力が異常によくないものがあるからだ。さもないと甘い画像でディジタイズしてしまうことになりかねないから要注意。 オーディオの入出力を装備しているか。その際のサンプリングは16ビットに対応しているか |
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マルチメディア制作においては音声も重要だ。通常のCD-ROMタイトルでは16ビットサンプリングでの収録はほとんど必要ないかもしれないが,例に濡れず高音質でのデジタイズが最終完パケに影響することを考えると,16ビットステレオ対応が望まれる。 ところで,最近,音楽CDとCD-ROMを融合させたエンハンスドCDなるものが登場しているが,これらのことも考えるとディジタルでの音声入出力も導入したいところだ。VideoVision SPはディジタルの入出力を備えている。他のビデオボードでもDigidesign社のAudiomediaIII(図7)などのサウンドボードを併用することで音声のディジタル入出力も可能となる。 |
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日経CG1998年3月号 |