映像制作


●SPARKS

 SPARKSは、数百個から数千個単位のパーティクルオブジェクトのモーションを自動生成するプラグインソフトだ。モーション設定には初速度、通常速度、重力などの加速度を初め、吹出す形状などが設定、また、オブジェクトとの衝突のシミュレートができる。
 このほかパーティクルの色を変化させることができるため、雪、炎、煙 爆発などのパーティクルエフェクトを簡単に実現できる。しかし、設定項目がけっこうあるので、最初から理解するにはちょっと難しいかもしれない。そんなときはSPARKSに付属の作例の設定値をいじりながら確認することで、理解を早めることができる(図E:カラーp.24参照)。
 SPARKSの効果はつくっていて楽しめるのでどんどん深みにはまっていってしまう。そして、ついつい必要のない炎や爆発などもつくってしまいがちなのも事実である。
 ざっとSPARKSの設定パネルを紹介すると、初速度や、速度、加速度吹出し形状などを設定する『SPARKS PANEL』(図22)。初速度時にパーティクル粒子に影響を与える『effect panel』(図23)。通常のオブジェクトとパーティクルを置換える場合や、通常オブジェクトに沿って運動させる場合などのシーンに関する設定を行う『scene panel』(図24)。パーティクルが衝突する相手オブジェクトに設定する『collision panel』(図25)。パーティクルに色の変化や、透明度を設定する『shader panel』(図26)。パーティクルの代わりに通常オブジェクトを使用した際にオブジェクトの回転を設定する『motion panel』(図27)などがある。
 かけ足でプラグインソフトのいくつかを紹介してきたが、なんとなくご理解いただけただろうか。これらのプラグインを使用することでいままでよりもさらに効果的な作品を作成できるとしたら、また、少しでも省力化ができるとしたら、だれでも欲しくなるに違いあるまい。
 ところで、これらのソフトは輸入ものであるためマニュアルが英語である。徐々に日本語のマニュアルにスリ変わってはいくだろうが、すぐというわけにはいかないようだ。英文のマニュアルだと細部まで理解するにはつらいことがけっこうあるから、日本代理店での日本語化に期待したい。特にLW3Dのプラグインソフトの場合まだ正式な日本代理店が存在しないため、通常は英文のマニュアルしか付属していない。ここで朗報だが、秋葉原にある潟Iーク(03(3254)2094)で購入すると、日本語の解説書をサービスで付けてくれる。今回紹介したLW3Dのプラグインソフトにはすべて解説書を付けてくれるから理解するのも早いだろう。ちなみにほかの店で買っても日本語の解説書は付いていないのでそのつもりで。
 お粗末ながら、今回つくった作品(?)は筆者のホームページにアップしておくので、見たい人はどうぞ。
http://www.b-artist.com


図22●SPARKS PANEL。速度、加速度、吹出しの形状を設定


図23●effect panelでパーティクル粒子に外的影響を与える


図24●scene panelで通常オブジェのシーン設定をする


図25●collision panelで衝突値の設定を行う


図26●shader PanelはSurfacesのプラグインで使用する


図27●motion panelはモーションプラグインを使用する。ここでは通常オブジェの回転を設定する


図E●SPARKSに付属の作例設定値

ビデオアルファ1996年10月号