■オフライン用 さて、ノンリニアシステムを映像用のオフラインシステムとして使用する場合の注意点および最低条件を考えてみよう。 |
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■オンライン用 ここでいうオンラインをビデオパッケージの完パケ用として見た場合のノンリニアシステムの必要条件を見てみよう。 オンライン編集で最も重要になってくるのは、画質である。この画質のチェックは自分の目で見たほうが確実だ。特に高価なシステムを組む場合は、販売店に見慣れたビデオ素材(ベータカム以上のもの)を持参し、デジタイズとビデオ出力をやってもらい画質のチェックをしたほうがいいだろう。 |
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この画質の目安として、カタログ上ではビデオ信号の圧縮率で判断することができる。通常オンラインで使用する場合、1/8〜1/4以上の低圧縮をサポートしていなければならないだろう。また、入出力には当然コンポーネントの入出力を装備したものが良い。画質は確実に良くなるだろう。したがって、松下WJ−MX1000、ビデオビジョンテレキャスト、タルガ2000プロ、メディア100、メディアコンポーザー、ターボキュープなどがこの部類に入る。 ここでの見極めとして、CD-ROMなどのマルチメディアタイトルでの使用も考えるなら、ビデオビジョンテレキャストやタルガ2000プロなどが適しているであろうし、NTSC映像信号の処理のみで考えるなら、メディア100の画質や操作性には一目置くものがある。また、メディアコンポーザーにおいてはCM制作時のオフラインに多く使用される現状があり、操作性においても安心できるだろう。 |
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ところで、最近ではITU-R(旧CCIR)601、つまりD-1フォーマットと同じ解像度(720×486)をサポートしたものが増えてきたが、解像度と画質は別ものだからくれぐれも混同しないように。ただ、概してITU−R601をサポートしたものは画質がいいものが多いことも事実だ。 ポストプロで放送レベルのオンラインシステムを組む場合は、非圧縮のビデオ入出力ボードを搭載したマシーンが必要不可欠になるであろう。これにはアビッドのメディアスペクトラム(Media Spectrum)やディスクリートロジック・ファイアー(DISCREETLOGIC FIRE)などがある。 また、オンライン用のシステムを組む場合は、信号の管理ができたほうがいい。特にセットアップレベルの設定は必要だ。アメリカの場合7.5IRE、日本の場合0.0IREが用いられることが多いので、0.0IREにセットできることが必要になるだろう。または波形モニターも別途用意してもいいが、メディア100などは波形モニターやベクトルスコープをオプション搭載できるので、すごく便利である。 オンラインとなると音声も重要だ。入力端子のしっかりしたものを選ぼう。キャノン端子を装備したものや、デジタル人出力を備えていれば文句ない。そして、ソフト上で音声ミックスもできたほうがいいので、かならずチェックしよう。汎用の映像編集ソフトでは音声のミクシングはあまり良くないのが現状だ。その点システム化されたノンリニアシステムの音声ミクシングは若干良いようだ。それでも映像に比べてまだまだの感もある。その辺のところもぜひチェックしてもらいたい。 既存のビデオシステムに組み込むなら、ゲンロックを装備したものを選ぶと良い。そして、スイッチャーからGPI信号でノンリニアのスタートができれば、使用範囲がずっと広がるだろう。オンラインをうたったシステムはたいていこれらは装備しているが、念のためにチェックをしよう。 |
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その他の導入時の注意点 導入時に考えなければならない最も重要なことに、導入後のアフターサービスがある。特に高価なものを購入するにあたっては、若干の値段の差があったとしても、アフターサービスのしっかりした販売店から購入されることをお薦めしたい。そして、さらにつけ加えるならば、知識をもった販売店にしなければならない。愛想はいいが知識のない販売店はやめたほうがいい。販売店もこれからは勉強しないと買ってもらえない時代がくることを肝に銘ずるべきだ。 |
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新しい製品がどんどん登場してきているノンリニアシステムはまだまだ過渡期だともいえる。しかし、すでに使える製品が多数存在しているのも事実だ。したがって、導入時期をいつにするかが大きなかぎを握ると考えられる。慎重に考え、揖得勘定を行ってもらいたい。 ところで、筆者はインターネットにホームページをもっている。できればここで、ノンリニアを含めたデジタルビデオの近況を報告できればと考えている。興味のある人はhttp://www.b-artist.comにアクセスしてほしい。 |
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