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最近、リアルタイムエフェクトが可能なビデオボードが相次いで発表されている。米Pinnacle systemsのReel TimeはPremiere4.2でいち早く2次元の完全なリアルタイムエフェクトに対応し、コスト的にもかなり魅力的な製品である。Adobe
Premiere5.1RTに完全対応の製品版もほぼ完成し、まもなく日本でも正式版がリリースされるはずだ。また、PinnacleはDVE(digital video effect)では業界でも高水準の技術力を持っており、3次元DVEボードGinie Plusと組み合わせたNitroも待ち遠しい。 そのほか、加MatroxのDigiSuite(図1)およびDigiSuiteLE(図2)とPremiere5.1RTのハンドル製品も最近正式リリースされた。DigiSuiteとIn:syncのSpeed Razor RT(図3)の組み合わせは以前使用したが、DigiSuiteのロスレス(≒非圧縮)でのリアルタイムエフェクトは非常にきれいで興奮したことを覚えている。 なお、DigiSuite(LE)もPinnacleのGinie PlusのOEM供給をうけ、3次元のリアルタイムエフェクトに対応する。 |
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これらとは異なりハードからソフトまでシステム化させたのがDPSのPerceptionRT(図4)とVideo ActionRT(図5)。オプションの3Dボードをつけることで、3次元エフェクトも完全にリアルタイム再生できる。実際に便ってみたが、バグもほとんどなく完全に動作した。今回はこれらの製品の特徴や注意点を解説したい。 | |||||
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■リアルタイムエフェクトが可能なボードとは? デュアルストリーム再生(2チャンネル同時再生)が可能であることがリアルタイムエフェクトの条件だ。Aチャンネル(またはAトラック)からBチャンネル(Bトラック)へ映像をディゾルブしたり、ワイプをかける際は同時に2チャンネルの映像を再生しなければならないからだ。 |
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■普及モデルとしては優れモノのDigisuiteLE MatroxのDigisuiteLEはその上位機種Digisuiteの普及モデルである。上位機種のDigisuiteとの大きな違いはDigisuiteのもつ5ユニットの2D DVEがDigisuiteLEでは2ユニットと少ないこと。Digisuiteが対応するロスレス圧縮(完全にデータを非圧縮のデータまで復元できる圧縮方式、可逆圧縮ともいう)が、DigisuiteLEは対応していない。しかし、圧縮比1.3:1(1チャンネルでの最大転送レート15MB/秒)の非常に低圧縮高転送レートに対応している。これらは、一見劣っているかのようだが、他メーカーと比べても遜色ないハイスベックだ。 |
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日経CG1999年12月号 |