■最終仕上げ別ノンリニア編集システムの構築 ■用途に応じたインターフェースとハードディスクの選択 ■ノンリニアの効率的な活用法〜キー信号を有効に使う ■効率的なデジタルメディア制作へのアプローチ ■映像制作におけるノンリニア編集のTQC ■システム構築のための主なノンリニアシステム一覧 |
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最終仕上げ別ノンリニア編集システムの構築 | |
はじめに 最近は企業の広告・宣伝予算が削られ,映像制作の予算もかなり安くなった。筆者の周りでもそんな話はあたりまえになっている。放送業界においても番組の制作費が安くなっており、あるレギュラー番組の制作会社では、局の編成からおどしをかけられ予算を削られたそうである。 |
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どんな映像をつくるか整理して考えよう ビデオ映像には結婚式のビデオ、会社PRビデオ、新製品紹介ビデオ、番組、CMなどさまざまだが、これから自分がどんな映像を制作しようとしているかを整理しておく必要がある。ここで、まず以下の点をチェックしてみよう。 |
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完パケにはどれくらいの画質クォリティが要求されるか? 本来画質は劣化させることなく、素材の画質を保ったまま編集作業を終えるにこしたことはない。ノンリニア編集の言葉でいうと非圧縮ということになる。しかし、非圧縮の映像を扱うとなるとPCマシーンやビデオキャプチャーボード等にかなりの性能が要求される。まして、映像を取り込むハードディスクの容量もかなり要求される(YUV4:2:2D-1非圧縮の場合20Mバイト/s必要だ)。したがって、最終的に使用する目的や媒体に応じて必要な画質クォリティを設定し、ノンリニア編集時には必要な画質を保てる最大の圧縮をかけて使用することになる。逆にいえば、使用目的を知ることで、その圧縮比(画質クォリティ)に対応するハードウェアを選べばよいことになる。 |
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完パケの尺はどれくらいか つぎに、作成するビデオの完パケ尺がどれくらいか、またデジタイズする映像素材がどれくらいあるかを考え、システムで使用するハードディスクの容量を決定する。ところで、映像を取り込む際は、できるだけOKカットのみを取り込むようにしたほうがいい。そうしないとハードディスクの必要容量が膨れ上がることになる。 |
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ワイプやディゾルブなど2Dのトランジション効果は多用するか? トランジション効果は多いにこしたことはない。しかし、実際に映像を制作していると、あまりけばけばしいものを多用するよりも、気品のある効果をさりげなく使ったほうがセンスのいい映像になることにだれしも気付いてくるものだ。したがって、編集ソフトを選ぶ場合、品のある使える効果がどれくらいあるかを知る必要があるだろう。 |
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DVEの使用効果頻度はどれくらいあるか? DVE効果は、編集ソフトウェアで比較的簡単に扱うことができる。3D DVEもサードパーティ製プラグインソフト、たとえばBoris
FXなどを使用することで、簡単に多彩な効果を生み出すことができる。Boris FXはいろいろな編集ソフト向けがあり、いまやスタンダードDVEソフトになっている。またCPUのスピードアップにより、レンダリング時間も以前より短くなっている。しかし、DVE効果を多用するのであれば、予算が許せばリアルタイムが欲しいところだ。 |
Gine Plusとほぼ同様のチップを備えた リアルタイム3D DVEボードPinnacle Gine RT DPS Perception RT専用リアルタイム3D DVEボードR 3 DX |
3Dエフェクトやピクチャーインピクチャーが可能なプラグインソフトBoris FX。Ver.3.5からD-1解像度に対応 |
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合成映像(クロマキー、VFX)を使用するか?
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取り込んだ後の画像の色調整(クロミナンス、ルミナンスなど)やクロマキー合成などは編集ソフトでソフト的に変更可能であるが、ビデオキャプチャーボードによってはレンダリングなしでリアルタイムに変更可能なものもある。一般的にデュアルストリームをもったボードは、ほとんどのものがリアルタイムでの処理が可能だ。キャプチャー後の映像を大きくいじることは頻繁にあるとは思えないが、いざというときを考えると、やはりリアルタイムで変更できるもののほうがいいだろう。なかにはクロマキー合成もリアルタイムで行えるものもあるので要チェックだ。 | |
しかし、かなり細かい髪の毛や煙、またブルーバックのレベルが整っていないときなどはUltimatteなどのサードパーティ製プラグインを使用することできれいに抜け、本格的な合成も可能となる。この場合は、レンダリングが必要となる。 そのほか、モーフィングや特殊効果などの合成を行うには、一般的には専用ソフトを使用したほうがコスト的に安く抑えられるだろう。これらのソフトにはAfter Effectsやdiscreet logicのpaint*、effect*、またeyeonのDigital Fusion2.5やPuffin DesignsのCommotionなどがある。また、After EffectsやdiscreetlogicのPaint*、effect*用にエフェクトのアクセラレーターカードとしてBlueICE等が出ており、これを使用することで、2〜20倍の高速レンダリングが可能となっている。 ノンリニア編集システムにはこれらの合成ソフトを統合したものもある。これにはdiscreet logicのsmoke*、AvidのSymphonyや、Softimage:DS等がある。これらはシステム化されたインターフェースにより非常に操作性がよく、1台で編集から合成までできる編集室が備わったのと同じくらいの能力をもっている。したがって、いずれも¥2000万〜3000万以上の非常に高価なシステムだ。 |
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つい最近リリースされたばかりのAdobe After Effects4.0 |
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ビデオアルファ1999年4月号 |