discreetは、デジタル合成製品を多数提供している。ハイエンド向けにはSGI Onyx
2をプラットフォームにしたinfernoやSGI Octaneをプラットフォームにしたflameおよび、flintなどがある(図1、図2)。このほか、ノンリニア・エディティング用にはハイエンド製品としてfireやsmokeがあり、PCベースにはeditがある。 これらのうちデジタル合成製品のエントリーモデルとして位置付けられているのがcombustionだ(図3)。プラットフォームをWindows PCマシーンやMacintoshにすることで、discreet製品を多数のユーザーが使用できるようになった。エントリーモデルといってもあくまでハイエンド製品と比べたらのことであり、実際には非常に強力な機能をもっている。うれしいことは、カラーコレクションやモーショントラッキングがinfernoなどのハイエンド製品と同等のアルゴリズムでつくられているところだ。これにより、非常にコストパフォーマンスのよい合成・ペイントソフトが登場したといえるだろう。 combustionを他社製品とあえて比べるなら、After EffectsやCommotion、またDigital Fusionなどが挙げられるだろう。combustionが、これらの製品と一線を画している特徴は、完全な3次元でのデジタル合成が可能となっているところだ。これはあたかも、3Dソフトウェアでデジタル合成を行っているようなものである。つまり、カメラやライトを設定し自由にアニメーションできるのだ。この際、取り込んだ画像データはレイヤーとして、距離を設定でき、レイヤーによる影や距離感を生み出すことができるのだ。 本誌で以前にもcombustionを紹介したが、今回は実際に仕事で使用してみた感想も交えながらお話しよう。 |
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■combustionの機能と特徴 | |||||||||||
●ハイエンドマシーンを感じるインターフェース まずcombustionを使用して感じるのは、インターフェースの高級感だ(図3)。infernoやflameのインターフェースを縦承しているため、使用している自分がいかにも優秀なアーティストであるかのような気分にさせてくれる。 |
図3 combustionインターフェース 図4 ワークスペース |
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図5 4つのビューレイアウトが用意されており(左)、必要に応じて切り替えられる(右) |
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図6 10種のビュー |
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ビデオアルファ2001年2月号 |