◆合成ソフトを使ったノンリニア編集の醍醐味◆
合成ソフトの大御所といえば、Adobe After Effectsだろう。Adobe After Effectsを用いることで、非常に複雑な合成もできてしまう。また、Professional版を使用すればモーショントラックやモーションスタビライザーを使用できるので、動きに合わせて画像の合成やカメラのブレの補正なども簡単にこなしてくれる。発売当初はMac版だけであったが、Windowsへも移植され、映画解像度での使用が可能なこともあってか、最近映画での使用額度がますます増える傾向にある。
Windows用ではeyeonのDigltal Fusionがこれに近い製品といえる。eyeon社の技術開発者によれば、After Effectsなど相手にしておらず、もっとハイエンドの商品であるらしい。操作感はAfter
Effectsとは異なったインターフェースのため、慣れるまで少し時間が必要だが慣れるとけっこう使いやすい。
5D社のMONSTERシリーズのエフェクトプラグインを使用することで、かなり凝った映像演出も可能である。
『FLAME』『FLINT』などのハイエンド合成システムで知られるDiscreet Logic社から登場したeffectは、After Effectsと同様に高品位な合成を得意とし、しかも3次元的に合成することができるのである。また、ソフトウェア上にカメラやライトをもつことや、レイヤーを3次元的に配置することもできるので、影をつけたりレイヤー間の距離をもたせることも可能である。また同社のpaintはビデオ映像にペイント効果をかけることができる。“ペイント”とは単に色を塗るだけではなく、その部分にエフェクトをかけることも可能としている。うれしいことにAfter
Effectsのフィルターがほとんど使えるので、いままでそろえたサードパーティのフィルターも利用できる。今後After Effectsキラーになるかもしれない。
最近発売になったcommotionは動画のペイントおよびロトスコーピングや画像修正に威力を発揮するMac用の製品だ。この製品の特長の1つに、リアルタイムプレビューがある。これはフィルム解像度などの非常に高い解像度のものでもリアルタイムにプレビューができるというものだ。これは、いったんMacのメモリーに読み込むことで実現される。したがって、それに見合うだけのメモリーの搭載が必要だが、通常できないプレビューが簡単にできてしまうので、制作効率に貢献している。今後注目の製品だ。
これらの合成ソフトと組み合わせることでノンリニア編集システムをさらに魅力的に使用することができるだろう。
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